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大分|職|職人の技

別府市

別府竹細工

Vol.5
別府市といえば、『温泉』をイメージされる方が多いと思いますが、『竹細工』の街としての顔も持っていることをご存知でしょうか。

別府竹細工は、室町時代に行商用の籠を作って売り出したことが始まりといわれ、江戸時代以降、温泉町としての発展とともに、湯治客の台所用品やお土産品として市場が拡がり、別府周辺の地場産業となりました。
昭和42年には生野祥雲斎(しょうの しょううんさい)という竹芸では初の人間国宝を生み、昭和54年には国の伝統的工芸品に指定されています。

別府竹細工の特徴は、竹を細かく割った竹ひごで編み込むことによって様々な形に作り上げることで、200を超える編み方があります。緻密かつ根気のいる手作業で、熟練した技術者がスピーディに編み込んでいき、製品に豊かな表情を持たせるのです。主な材料に、別府市を中心に県内に自生し、生産量日本一と言われている良質のマダケが使われています。

別府竹製品協同組合の理事長で、別府竹細工の伝統工芸士でもある油布昌孝さんを訪ねました。
油布さんは主に花籠を製作し、『夜多羅(やたら)編み』という編み方にこだわりを持たれています。自ら手作業で加工した竹ひごを使うことで、籠に凹凸が出来、厚みが感じられる作品が出来上がるそうです。また、何と言っても地元別府の竹が上質で、柔らかさがある、節が低い、節間が長いなど、使いやすい素材であることも教えていただきました。
ただ、安価な輸入品との競合など別府竹細工を取り巻く環境は厳しいものがあるとのことです。
油布さんは「日本一を誇る別府竹細工について知らないという別府市民が多くなっている現状がとても残念。地元の皆さんにもっと竹に関心を持ってほしい、そして別府の街や温泉旅館・ホテル内などで竹製品を頻繁に見かけることが出来るようにしたい。」とおっしゃっていました。

さて、油布さんが理事長を務める別府竹製品協同組合では、所属する竹工芸家数名(もちろん油布さんも参加されています。)が集まって、一昨年『海外展開研究会』を発足させました。海外市場で新たなビジネス展開を模索するため、今年11月にイタリア・ミラノで『別府竹細工の実演と展示会』の開催を計画されているそうです。
時代が移り変わっても伝統の技はしっかりと受け継がれ、新たな未来へのチャレンジも続いている『別府竹細工』です。

(平成19年4月発行)

貴重な竹製品が並ぶ別府市竹細工伝統産業会館

別府竹細工の特徴でもある様々な編組(へんそ)技法

お話を伺った別府竹製品協同組合の油布理事長

油布理事長の作品

花籠を製作する油布理事長(別府市内)

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